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20230916
詳しくは上


 4病院の再編・移転計画について、患者等の意見を尊重した決定を求める陳情書

<陳情の趣旨>
1 宮城県に対し、4病院の移転・再編問題について、宮城県が県民への十分な情報提供と関係住民、患者及び医療・福祉関係者等から意見聴取を行う等、丁寧な議論を行うことを求める。
2 特に、宮城県が提示している県立精神医療センターの富谷市への移転方針に関する意思決定過程において、同センターを利用する患者や家族、同センター周辺の地域精神医療と福祉に携わっている方々及び障害者を代表する団体等の意見を十分に聴取し、その意見を尊重した施策を求める。

<陳情の理由>

 宮城県は、仙台赤十字病院(仙台市太白区)と県立がんセンター(名取市)を統合して名取市に新病院を建設し、県立精神医療センター(名取市)と東北労災病院(仙台市青葉区)を合築して富谷市に建設する方針を示している。
 本方針については、関係住民、患者及び医療・福祉関係者等から必要な情報の公開や関係者等から意見聴取を行う等、丁寧な議論を行うべきとの多くの意見が上がっている。
 また、宮城県は、2021年9月に県立精神医療センターの富谷市への移転方針を示す以前も、示した以降も、同センターを利用する患者やその家族、同センター周辺の地域精神医療と福祉に携わっている方々及び障害者を代表する団体等との十分な協議を行っていない。これらの患者らからは、同センターの富谷市移転を行えば、患者らが、長年にわたり構築されてきた周辺の地域の作業所やグループホーム等の生活基盤から断ち切られる事態に陥りかねず、地域包括ケアシステムを崩壊させかねないとして、県の方針に反対し、あるいは懸念を示す声が数多く挙がっている。
 2023年8月31日に開催された宮城県精神保健福祉審議会において、村井知事は県立精神医療センターの富谷市への移転方針を維持し、新たに名取市内に民間の精神科病院を公募するとの方針を唐突に示した。さらに、村井知事は、富谷への移転は選挙での公約であるとして富谷移転にこだわり、「どのような意見が出ても私の考えに変わりはない。私を止められるのができるのは県議会だけだ」と発言した。審議会では県の新提案に賛成する委員はおらず新提案に反対するとの意見が採択された。
 そもそも、障害者の権利に関する条約(日本は2014年1月20日に批准)第4条第3項は、「締約国は、この条約を実施するための法令及び政策の作成及び実施において、並びに障害者に関する問題についての他の意思決定過程において、障害者(障害のある児童を含む。以下この3において同じ。)を代表する団体を通じ、障害者と緊密に協議し、及び障害者を積極的に関与させる。」と定めている。これは、「Nothing About Us Without Us(私たちのことを私たち抜きに決めな いで)」という同条約の基盤となる考えを表している。県の対応は明らかに本条約の考え方に反している。
 さらに、東北労災病院からは、宮城県精神保健福祉審議会の承認が基本合意締結の条件であるとの認識が示されている。
よって、本陳情の趣旨の陳情を行う。

以上