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仙台市長記者会見
(2023年9月4日)
「4病院再編について
郡仙台市長会見「まったく寝耳に水」

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  Q/ 県の方の動きの話になるのですが、今月1日に4病院の再編の関連で県が新たな案というのを示しました。まず冒頭2点伺いたいのが、まず郡市長の方にはこの県の新たな方針というものがどのような形でお伝わりになっているかという点と、率直にこの新たな方針というのを郡市長としてどのように受け止めていらっしゃるかというこの2点をお願いいたします。

 郡市長/ まず事務方に対して審議会の直前に資料の提供があったというふうに報告を受けて、私もそれを手にしたところでございます。評価についてですけれど、名取市に新たな精神科病院を公募するという今回のこの県の案ですけれども、全く寝耳に水でございましたし、とてもびっくりいたしました。なぜかというと、やはりこれは病院再編そのものの目的を変え、その政策医療の課題を解決するためだというふうに言っておられたわけですけれども、移転を前提としているというふうに受け止められても仕方のない案ではないかというふうに率直に感じたところでございます。

 本市といたしましては、県が精神医療センターの富谷市移転ということを前提として公募を始めるということであるならば、これはもう移転に向けてすごく段階を上げることになられると思うのですけれども、あの折(審議会)の皆さんたちも全員が反対だったというふうにお聞きしておりますし、多くの皆さま方の疑問にはやはりお答えいただけないまま、このようなことが行われるということについては、本市としてもとても遺憾だというふうに思います。

 知事は、なぜこういうふうな変遷になったのか、本市に対しても、もちろんさまざまな方々に説明責任があるというふうに思います。

  Q/ それを踏まえて市として何かしらの回答を求めるなどのアクションを行うなど現時点での行動のところについてはいかがでしょうか。

 郡市長/ 今日また県の方で会議が行われるようですけれども、それを見ながらということにもなるかというふうに思います。ただやはりこの間知事がおっしゃっていたのは、仙台医療圏の医療的な課題を解決していくのだというふうにおっしゃったわけですけれども、(精神)医療センターが移転することによって、ニーズが多いその精神医療に対して新たな病院を造るということになるわけですよね。これについて自己矛盾はないのかということも申し上げなければいけないのではないかと思います。その点について県立の病院ではありますけれども、本市にとっても24時間の救急対応に対して支援も行っておりますし、措置ということについても仙台市長、政令市長には権限を与えられているところもございます。なぜこのような変遷になったのか、これはやはり知事が説明責任を持っていると私は思います。

  Q/ そうなってくると現時点で、今日の夜の会議の内容次第では、何かしら県に対して説明なのか何かを求めるようなことは検討されるということでよろしいですか。

 郡市長/ これただ傍観するわけにはいかないような案だったと私は思いました。知事はとてもご自身の職を辞してというようなお話もされたようですけれども、そういうお話ではなくて、医療体制をどのように構築していって市民、県民の安心をつくっていくのかというお話なわけですから、その点についてもう少し知事にも冷静にお話を伺わなければいけないと思っています。

  Q/ 先ほどなのですけれども、県知事の公募するという案に対しまして県の精神科病院協会というところが逆提案というか代案を示したのですね。そういうことがありまして、要は名取の精神医療センターはそのままにして建て替えてもらって、(東北)労災病院と一緒になる方を民間の方で募集したらどうかという逆提案という形になっているのですが。

 郡市長/ なるほど。私詳しく見ておりませんし、今初めて伺ったお話ですけれども、いずれにしても県が、知事が説明される責任をお持ちではないかと私は思います。

  Q/ 知事の提案に対して県の精神保健福祉審議会の委員の方からは、実現性について乏しいのではないかという指摘がありましたけれども、市長としてはこの実現性という部分についてはどのようにお感じでしょうか。

 郡市長/ 今回こういう審議会があってこのスケジュールで公募の取りまとめを行うというすごく性急に事を進めようとなさっているわけですね。ここについてはどういうことなのかしらと、逆にやっぱり考えて見ていかなければいけないのだろうというふうに思います。実現性がないという、これは専門の皆さんたちがおっしゃっている話で、精神救急もとても大変な現場です。その中で合併症もあるのでそれも見ていかなければいけないというそういう課題をお示しになられたと思うのですけれども、今構築されている医療ネットワークの点からも県南の患者さんたちがこぞって心配の声を上げられたわけですね。それに対して県はそれではという代案という形になるのだろうと思うのですけれども、今回そういう案が示されたと思います。ただそこは精神科の先生方、専門家の先生方がおっしゃるように、簡単にできる話ではないかもしれないと私自身も思います。とても難しい現場だというふうに承知をしているところです。

  Q/ 実現性についてと併せて、知事のこれはキャラクターといいますか手法だと思うのですけれども、その審議会の具体的な具申というものを受けても別に決定事項には変わりはない、どういう議論が行われても結論は変わらないというような姿勢で臨まれたことに対して、委員の方からも反発というのが強くあったというふうに感じているのですけれども、その進め方についてはどのようにお感じになるでしょうか。

 郡市長/ でもある程度ご意見を聞いたので、新たに精神病院の誘致をするので公募をされるということですからね。それも知事もおっしゃっていることが自己矛盾がありはしないかというふうにも思ったりはします。そういう意味ではとても事を急いでおられるのだろうというふうにも思うのですけれども、それで県民、市民の皆さんたちの安心・安全に応えられるかどうかということは、やはりもうちょっと考えていただきたいと思います。